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SNSにみるコミュニケーションの形態変化

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 普段何気なく使用している「LINE」というアプリ。私も一日に何回もアプリを開くほどのヘビーユーザーだ。

私が使用するアプリは、LINEとFacebookとTwitterぐらい。この3つはどれもSNSに分類され、現代のコミュニケーションツールと言っても過言ではない。

今の世の中には便利なアプリは山ほどある。使いこなせれば便利なライフスタイルを過ごせるのだろう。 

しかし、この便利なアプリやSNSによって、私たちのコミュニケーションに変化が起こっていると感じる。今回は、そんな変化しつつあるコミュニケーションについて、考えてみたい。

  1. メールが衰退しLINEが台頭してきた
  2. 実質リアルに依存している
  3. 投稿型のキャラに依存している

先に結論を言っておくと、この3点が形態変化を感じる主要因となる。では、ダラダラと書いていく。結論だけでいい方は、飛ばして最後をご覧になっていただきたい

依存度が増した「SNSコミュニケーション」

 コミュニケーションとは、昔はどんなモノだったのだろうか?

昔は「手紙」を使用して、お互いの生存確認や意思の交換をしていた。それが、携帯が広まり「メール」が主なツールとなった。メールが普及したおかげで、コミュニケーションの幅が格段に上がり、コミュニティーを広げてくれたと感じる。

そんな社会的に必要とされていた「メール」というツールだが、最近では使用しなくなった人が増えてきているとよく耳にする。メールアドレスも発行された最初のままの人も見かけるし、「メール」を使う人が少なくなってきていると感じる。

昔は、@マーク以前の英数字を何にするかを考えたり、暗号やメッセージ性のあるすごく凝ったアドレスなどにしていた人は多いのではないかと思う。

では、何が新たなツールとして台頭したのだろうか。

まさしく「LINE」であろう。殺人事件のニュースで「最後にLINEをしたのが、昨夜未明で・・・」などと見るようにかなり普遍的なものになっていると感じる。 

LINEで思いつくのは「既読スルー」という言葉。最初はなんの話をしているかと思っていたが、今では共通言語になっている。私は、この既読スルー」という言葉に、すごく依存度を感じる。

ガラケー時代では、メールのやりとりの中で、相手の返信を問い合わせして「まだかなー」としたことがある人も多いだろう。実に懐かしい。それが、もっとタイムリーでリアルになってきたせいでSNSコミュニケーションの依存度が増しているのではないか?

  • 既読がついたのに返信がこない
  • 既読がついたのに無視された
  • 既読がつかないのは無視されている

「ハブられないために、こうしよう」とか「これって、無視されてるんかな?」など、気がかかりになってしまい、結果として依存してしまうのではないか。

既読スルーをされたからといって、犯罪をしてしまう事件があるが、まさに依存状態のように思える。

「リアル」「非リアル」なコミュニケーション

 コミュニケーションとはいったい何なのか?これをまず考えたい。コミュニケーションといっても大きく2分類にできる。

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「リアル」なコミュニケーション、「非リアル」なコミュニケーション。

別途で( )書きにしている「メール、LINE、チャット」は、「非リアルの中でも、リアル値は高い = 実質リアル」なものとなる。

どう違うのか。

相手を感じとれるか

 これらの分岐点は「五感の感度の違い」だ。

リアルに分類した「直接会う、ビデオ通話、電話」は、相手の声、表情、クセ、場所などの情報を得られる。

非リアルに分離した「Web、アバター、SNS」は、文字のみで情報をあまり得られない。

「メール、LINE、チャット」は、非リアルなモノではあるが、絵文字、スタンプ、交換型という点でリアル値がかなり高い。絵文字やスタンプの情報量はスゴイからね。

つまり、五感を通して相手の情報をどれだけ得られるかがキーワードということ。

  • リアル     ↑   情報量多い
  • 実質リアル  | 
  • 非リアル      ↓   情報量少ない

 「投稿型」「交換型」のSNS

 前述したように、コミュニケーションには「リアルなモノ」と「非リアルなモノ」が存在する。そこで、非リアルの中でも多くの方が使用している「SNS」に焦点をあてて更に分解をしてみる。

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SNSには、投稿型と交換型がある。今思いかえすと、SNSが走り出したときは、殆どが「投稿型」で自分のページをみんなが持っていた。

情報公開の範囲

 双方を分けている分岐点は、「情報公開の範囲の違い」だ。

投稿型の「Facebook、Twitter、インスタ」は、自分のみ。

交換型の「LINE、カカオトーク、チャット」は、自分と相手がいる。

※チャットとは、Facebookのチャットも含む

  • 投稿   自分 ⇒ 相手
  • 交換   自分 ⇔ 相手

投稿は、相手がいなくても成り立つ形態。こちらはコミュニケーションというよりも、情報配発信・収集の感覚に近いと思う。「自分の近況を投稿」や「相手の近況を把握」など、投稿者からの一方的な発信になり、その発信をする段階で情報公開を操作できてしまう。

交換は、自分と相手がいて成り立つ形態。やり取りを重ねることで、双方の意思を交換している。文字でのコミュニケーションにはなるが、絵文字や顔文字、スタンプを駆使すれば感情を伝えることができる。交換をする中で、相手がどういった人間なのかは、安易に読み取れる。(直接会うに劣るが)

つまり、「投稿」はクローズで、「交換」はオープンだということ。

【結論】コミュニケーションの形態がどうかわったか?

 やっとまとめ。長かった。

  1. メールが衰退しLINEが台頭してきた
  2. 実質リアルに依存している
  3. 投稿型のキャラに依存している

1、メールが衰退しLINEが台頭してきた

 メールが使われていないのは、今の若い世代を見れば一目瞭然。なぜ「LINE」が取って代わってしまったのか?そこに答えがあると思う。

それは、SNSコミュニケーションにリアル値を求めるようになった結果じゃないかと思う。ネット(スマホ)が普遍的に広まったおかげで個人が発信できる環境ができた。

生活の中で「OFF」であった日常の情報もSNSに投稿されるようになり、周囲の人の情報を多く受信できるようになった。

この、「個人が発信できる環境」が一般的に受け入れるようになったのでSNSへの切り替えが始まったんじゃないかと感じる。

そもそも、メールは連絡で、LINEはコミュニケーションである。一種の作業的な連絡から、会話的なコミュニケーションへと明らかにシフトしている。スマホの登場によりパラダイムシフトがまさに起こっているのではないか。

また、スマホの購入方法の「MNP」にも変化の要因が見れる。

大手3キャリア「docomo」「au」「softbank」間のユーザー争奪戦の中で、MNPが加速していき利用しているキャリア変えが当たり前になった。

乗り換えをするとiPhoneが安く手に入るとなれば、多くのユーザーはキャリア変えをししていく。

今までは、乗り換えの際にはメールアドレス変更がボトルネックであったが、LINEの登場によりネックが解消し、キャリア変えを助長する結果になったのではないか。

様々な要因があるかとは思うが、「メール→SNS」のシフトは明らかな事実ということ。あけおめメール、デコメが懐かしい。

2、実質リアルに依存している

 前述したように、非リアルに分類されるSNSには投稿型と交換型が存在する。その中でも、LINE、Facebookのチャット、カカオトークなどは、リアル値がかなり高い「交換型SNS(実質リアル)」である。

この交換型SNSが出てきたことが原因で、「電話」「メール」の機能が影をひそめつつあるんじゃないか?つまり、非リアルの中の交換型SNSがリアルに変わりつつあるということ。

というのも、最近のコミュニケーションのあり方が変化しているように感じる。なんというか手軽さが以前にも増して広がった。

「電話」「メール」では、何かの目的を持って行うが、レスポンスの早い「SNS」は目的がなくても永遠と続く。これは、コミュニケーションのハードルが下がったと言えるのではないか?

交換する相手が1人であったのに対し、複数人とできるグループチャットに変わってきているので、普段の会話と変わらない手軽さを感じれるのだろうか。

非リアルな環境ではあるものの、手軽さゆえすぐそばに居ると錯覚してしまう。人には常に繋がっていたいという欲望がある。だから結果的に、「交換型SNSコミュニケーション」に依存してしまうのではないか。

3、投稿型のキャラに依存している

 また、「投稿型SNS」への依存も見て取れる。

「キャラクター」というのは、人間誰しもがもっている訳で、「リアル」だろうが「非リアル」だろうが存在する。

私が考えているのは、「投稿型SNS」はそのキャラを作るうえでの難易度が、かなり低いとということ。

「猫を被る」という言葉があるように、リアル世界でもキャラは存在する。だが、労力はいるし、その人のスキルに左右されてしまう。

反対に、非リアル世界の投稿型SNSは、キャラを作ろうと思えば安易にできてしまう。例えば、BBQやボードの写真を載せればアウトドア派になるし、クラブや交流会、飲み会の写真を載せれば交友関係や人脈が広そうに映る。

なんなら、SNSに投稿するために行動しているといったように、関係が逆転してしまっている人をみると理想の自分というキャラに依存度が高くなったと感じてしまう。

  • 「行動した」→「SNSに投稿しよう」
  • 「SNSに投稿しよう」→「行動した」

仮想空間に非自分という憧れのキャラを作る。「非リアル(投稿型)」は、安易に自分のキャラを作れるということ。

同じような内容を過去にも書いてたので参考までに。

kaaaaawa1.hatenablog.com

  まとめ

  • メールが衰退している
  • SNSへの依存度が増た
  • SNSにリアルを感じている(求めている)
  • 絵文字、スタンプの情報量は多い
  • コミュニケーションのハードルが下がった
  • 仮想キャラを作りやすくなった
  • キャラ形成のために行動するようになった(本来は逆)

 このようにコミュニケーションの形態が変化してきているよう感じる。この変化をしっかりと理解したうえで対応していくことが、情報化社会を生きていくうえで必要なのだろう。

何年後かには「若者のLINE離れが」などと言われる時代になるのだろうか。「進化する産業」実に楽しみだ。