モラハラ、マタハラ、日本人の略語好きには理由があった
最近少し落ち着いたが「○○ハラスメント」が多すぎて薄気味悪い。「それ○○ハラじゃない?」と聞く度になんか奇妙な感じがする。
「オワハラ」という言葉がある。「就活終われハラスメント」の略だそうだ。
就活生を囲い込むために、他企業の内定を辞退させるように仕向けることを言う。これは少し無理がありすぎるだろ。
このオワハラ、程度はあると思うが昔も存在していたはず。企業も慈善事業ではないので、有能な人材は早く確定で囲いたいのは当たり前。内定を出していたのに、「やっぱやめます」と言われたらたまったものじゃない。
ただ、調べているとやりすぎた事例もあるようで全面肯定はしない。
今回は「オワハラ」の是非を考えるのではなく、「○○ハラ」が多すぎて気持ちが悪くなる感じを考えてみたい。
以外に多いハラスメント
全てを知っていて、体験したわけではないが、「過剰に反応しすぎだし、言いたいだけでしょ」と思ってしまう。
- パワハラ
- セクハラ
- マタハラ
- アルハラ
- カラハラ
- ソシャハラ
- エイハラ
- テクハラ
- オワハラ
- スモハラ
- エアハラ
- スメハラ
- カジハラ
- モラハラ
- スクハラ
- マリハラ
もう気持ち悪くなってきたんで終了。ハラ酔いする。なんなんだこれは?名字みたい。
なぜ、「○○ハラ」がこんなにも横行しているのか?それは、なんでもかんでも略してしまう日本人独特の文化のせいではないか。
もちろん、日本以外の国でも略す。「I am」を「I'm」。でも、それとこれとは訳が違う。
略さなくてもいいのに、無理に略してる感じ。先にあげた「○○ハラ」でわかるものがいくつあるか?私は5個だった。
略語の法則
略す時の法則がある。
- 4文字に略すことが多い
- 単語と単語の頭2文字を繋げる
少し調べてみたがかなりでてきた。中には、2文字、3文字のものもあったが、圧倒的に4文字が多かった。
あげたのは一般的なやつで、各都道府県でしか使われない「4文字略語」がまだまだあるはず。
ちなみに「セブイレ」は関西色が強いと聞きく。セブンイレブンのこと。
先に述べた2つの法則はあながち間違いないのかもしれない。
集団意識を強固にする略語
なぜ略語を好むのか?と考えたとき、思い当たるのが「専門用語的隠語」。
集団では仲間意識を高めるために隠語を使用する。仲間内でしか伝わらない用語を使って帰属意識を養うということ。
飲食店の人達はトイレに行ってくるときに「1番行ってきます」のような隠語を使用する。これは、トイレというワードを食事中に使用するのは思わしくないからであり、それと同時に、みんなが知らない秘密の言葉を使って仲間意識を醸成しているのだ。
若者言葉のスラングもこの一種で、「KY」とかを使用して「使う人、使わない」人を区別しているのではないか。
方言もこの「仲間意識」が作用しているのではないか?この言葉はA地域で、あの言葉はB地域みたいな感じで。
日本人は集団趣向だと思う。世界に友達がいないので、日本人しか知らないが、つながりの意識がかなり強い人種なのは間違いない。
そう考えると、隠語を使って仲間意識を高めるのはなんら自然なこと。
ただ、最近は無理に隠語にしすぎだし、メディアがそれを作って発信しようとしているのが、みえみえで気持ち悪くなる。ごり押しで迷走している感がすごい。
芸能人の諸問題が起きた時に、「モラハラ」「マタハラ」を聞かなかった日はなかった。
ドラマにも「エイジハラスメント」というものがあった。内容を詳しく知らないが、私と同じように「○○ハラ多くない?」と思った人は多数いるはず。
専門用語的隠語に日本人の中にある、集団主義文化がみられる。個人主義万歳というわけではないが、人間ておもしろい生き物だなとつくづく感じる。